Googleジェリーローソンゲームとは?遊び方・攻略・人物の全解説
ある日、Googleのトップページを開いたら、見慣れたロゴがレトロなピクセルアートに変わっていた——そんな体験をしたことはないだろうか。2022年12月1日、世界中のユーザーが目にしたのは、ゲーム史に名を刻んだある黒人エンジニアへの、Googleからの粋なオマージュだった。それが「Googleジェリーローソンゲーム」、正式にはGoogle Doodle「ジェラルド・"ジェリー"・ローソン生誕82周年」だ。
ジェリー・ローソンとは何者か
日本では知る人ぞ知る存在だが、ゲーム史においてローソンの功績は計り知れない。1940年12月1日に生まれ、2011年に逝去したローソン氏は、フェアチャイルド(Fairchild Camera and Instrument)のゲーム部門が1976年に発売した家庭用ゲーム機「Fairchild Channel F」の開発を指揮した電子技術者で、Black Enterprise誌によって「ビデオゲームカートリッジの父」と讃えられる人物だ。
ジェリー・ローソンは幼い頃から電子機器をいじることが好きで、近所のテレビを修理したり、廃材を使って自分のラジオ局を作ったりしていた。その好奇心は一生涯衰えることがなかった。カリフォルニアに移ってからはフェアチャイルド・セミコンダクターにエンジニアリングコンサルタントとして入社し、数年後にはフェアチャイルドのビデオゲーム部門のエンジニアリング&マーケティング部門長に昇進。そこでFairchild Channel Fシステムの開発を指揮することになる。
これは、交換可能なゲームカートリッジ、8方向デジタルジョイスティック、そしてポーズメニューを備えた、世界初の家庭用ビデオゲームコンソールだった。カセットを差し替えれば違うゲームが楽しめる——今となっては当たり前のその仕組みを、世界に先駆けて実現したのがローソンだ。日本でファミリーコンピュータがカートリッジ式のゲームとして発売されるのは1983年のことであり、その7年前にカートリッジを交換することで違うゲームをプレーできるようになったのは、まさに偉大な発明だった。
1980年、ローソンはフェアチャイルドを離れ、自身の会社「VideoSoft」を設立した。これは最も早い時期に誕生した黒人所有のビデオゲーム開発会社のひとつで、ローソンたちが開発したカートリッジを普及させたAtari 2600向けのソフトウェアを制作した。挑戦し続ける姿勢は、引退後も変わらなかった。
ローソンの功績は、1970年代のテック業界において非常に少数だった黒人エンジニアのひとりとして活躍した点でも、特に注目に値するものだった。2011年には、国際ゲーム開発者協会(IGDA)がゲーム業界の先駆者としてローソンを表彰した。また、南カリフォルニア大学(USC)は、ゲームデザインやコンピューターサイエンスの学位取得を目指す少数派の学生を支援するため、ジェラルド・A・ローソン基金を創設した。
Google Doodleがジェリーローソンを選んだ理由
Google「ジェリー・ローソン」ゲームは、ゲーム開発者ジェラルド(ジェリー)・ローソンの82回目の誕生日を記念して公開されたインタラクティブDoodleだ。Googleがこのテーマを選んだのは、単なる追悼ではない。日本ではあまり認知されていないが、カセット交換式ゲーム機の開発に大きな貢献をしたエンジニアであり、彼がいなかったら、今当たり前に遊んでいるゲーム機が全く別物になっていたといっても過言ではない。
息子のアンダーソン・ローソンはGoogle公式動画の中でこう語っている。「自分に似た子どもがどこかにいて、ゲーム開発の道に進みたいと思っているなら、父の話を聞いてその子が"自分にもできる"と感じてくれたら嬉しい」——そのメッセージが、このゲームの核心にある。
インタラクティブなGoogle Doodleは、2022年12月1日から2日にかけて25か国で公開され、絶賛を受けた。世界中で何百万ものメディアインプレッションを獲得し、多くの記事やスピードラン動画が生まれた。何より、世界中の人々がジェリー・ローソンの業績を学びながらゲームをプレイし、自らゲームを作った。
Googleジェリーローソンゲームの遊び方
米Googleが記念日に検索ページトップのロゴを変更する「Google Doodle」が12月1日、カートリッジ式家庭用ビデオゲームシステムを開発したジェリー・ローソン氏の82歳の誕生日を祝う特別仕様になった。5種類のカートリッジゲームをプレイでき、自分でもゲームを編集できる。
アクセス方法は至ってシンプルだ。Google検索(https://www.google.com)を開き、検索ボックスに「google ジェリーローソン」と入力する。検索結果の上部に表示される「プレイ」ボタンをクリックすれば、ゲームが始まる。なお、トップページに表示されていたのは2022年12月1日限定だったが、Google Doodleアーカイブには保存されているため、検索すれば今でも遊ぶことが可能だ。
PC・スマホともに一般的なブラウザ(Chromeなど)からアクセスでき、追加料金やインストールは不要な無料ゲームとして提供されている。スマートフォンからでも楽しめるが、操作性の面ではPCのほうが快適だ。
ゲームを起動すると、まずローソンの生涯を紹介するチュートリアルが横スクロール形式で展開される。画像をクリックすると横スクロールでローソン氏の生涯の説明が始まり、「ジェリーの功績によって、あらゆる人がビデオゲームをプレイし、作ることができるまったく新しい方法が生まれた」というメッセージでゲーム編集へと導かれる。
5つのミニゲームの内容と難易度
チュートリアルが終わると、いよいよ本番のゲーム選択画面へ。Googleでは、はじめから用意されている5種類のミニゲームと、マリオメーカーのように自分でステージを作る機能を備えたゲームが用意されている。それぞれのゲームは、異なるクリエイターが手掛けており、グラフィックや世界観もまったく異なる。
このGoogle Doodleは史上初のビデオゲームビルダーとして、アメリカ人のゲストアーティスト兼ゲームデザイナー3名(Momo Pixel、Davionne Gooden、Lauren Brown)によってデザインされたゲームを収録している。それぞれの個性が異なるビジュアルに投影されており、プレイするだけでも個々のクリエイターの世界観の違いが伝わってくる。
難易度の順に並べると、ブロック崩し(★☆☆☆☆)、パズルアクション(★★☆☆☆)、探索アドベンチャー(★★★☆☆)、プラットフォームアクション(★★★★☆)、最終チャレンジ(★★★★★)の順となっており、初心者はゲーム1から順番に挑戦することが推奨されている。
ゴール到達ゲーム、ブロック崩し、コイン集めが遊べる内容であり、横スクロール型のゲームには別ルートも存在する。ステージ内には動かせるブロックが登場し、追跡してくる敵を防ぐバリケードとして使うなど、戦略的な活用が求められる場面もある。
ゲームエディターで自分だけのステージを作る
このDoodleの最大の魅力のひとつが、ゲームを「遊ぶ」だけでなく「作る」体験ができる点だ。このDoodleは、ゲームを「遊ぶ」だけでなく、「どうやって作られているか」を体験しながら学べるコンテンツとしても位置付けられており、簡単な操作でステージのギミック(ブロックや敵、ゴールなど)を配置し、自分だけのコースを作ることができる。
「ペンシルモード」を使って自分だけのプラットフォーマーを作ることができ、プラットフォームやブロック、ドアと鍵、敵やトラップ、回復アイテムなどを配置し、自分のアイデアを形にしてテストプレイできる。ゲームデザインの基本的な考え方——どこに障害を置けばプレイヤーが困るか、どのルートが面白いか——を、遊びながら体感できる仕組みになっている。
単なる感動的なトリビュートであるだけでなく、ゲーム開発の入門としても非常に優れた構成で、Googleがこのようなツールを無料で提供していることは、ゲームを始めたいと思う人々への大きな後押しになっている。
攻略のコツ:まず知っておきたいこと
はじめてプレイする場合、操作に慣れるまで少し時間がかかるかもしれない。基本操作は矢印キーまたはWASDキーで移動、スペースバーでジャンプだ。スマホの場合は画面上の仮想ジョイスティックを使う。
このゲームには非常に難しいステージが存在し、特に「蝶のコイン集め」は初見殺しとして知られている難関だ。このステージは蝶を操作してコインを集めるという独特のルールが適用されており、他のステージと勝手が大きく異なる。焦らずにコインの位置と蝶の動きを把握することが突破の鍵になる。
一方、チュートリアルを再度見たいと思ったときも安心してほしい。初回起動時にジェリー・ローソンの功績と人生の説明がゲーム形式で流れるが、二度目以降は自動表示されなくなる。ただし隠し要素として、設定からチュートリアルを選べば何度でも見ることができる。
ゲームが表示されない場合は、ブラウザのキャッシュをクリアするか、最新版のGoogle Chromeを使うことで解決するケースが多い。別のブラウザを試すのも有効な手段だ。
ジェリー・ローソンが現代ゲーム界に残したもの
「カートリッジの父」という呼び名が示す通り、ローソンの発明がなければ、家庭用ゲーム機の概念そのものが違う形になっていた可能性がある。ローソンが率いたチームは、交換可能なカートリッジを持つ世界初の家庭用ビデオゲームシステムを開発し、Atariやスーパーファミコンといったのちのシステムへの道を切り開いた。
しかし、その名はしばらく歴史の陰に埋もれていた。子どもたちが語ったように、「ビデオゲーム市場の崩壊により、父の物語はビデオゲームの歴史の中で脚注になってしまった。」それでも、近年は再評価の動きが着実に進んでいる。ニューヨークのWorld Video Game Hall of Fameにはローソンのコーナーがあり、南カリフォルニア大学はゲームデザインやコンピュータサイエンスの分野で学位を目指す少数派の学生を支援するため、彼の名を冠した基金を設立している。
USC Gamesは2021年、ゲームおよびテック業界における黒人・先住民開発者の表現を増やすことを目的として、彼の名を冠した基金を設立した。ローソンが種をまいた多様性への意識が、今も着実に育っている。
今すぐ遊べる:Googleジェリーローソンゲームへのアクセス方法まとめ
改めて、ゲームへのアクセスを整理しておこう。Google検索で「ジェリーローソン」または「Jerry Lawson Google Doodle」と入力すれば、検索結果の最上部またはDoodleアーカイブからゲームにたどり着ける。「google doodle」「google jerry lawson」などで検索するとトップに表示され、DoodleアーカイブのページでもこのDoodleは保存されており遊ぶことができる。
ゲームは完全無料。アカウント登録も課金も不要だ。PC・スマートフォン・タブレット問わずブラウザがあればプレイできる。時間を取って5つのゲームを全クリし、ゲームエディターで自分だけのステージを作ってみるのも面白い。ローソンが夢見た「誰もがゲームを作れる世界」を、まさに自分の手で体感できる。
ゲームの向こうにある、ひとりの人間の物語
Googleが毎年さまざまな偉人を称えるDoodleを公開しているのは周知の事実だが、ここまで作り込まれたインタラクティブなゲームは珍しい。それだけ、ジェリー・ローソンという人物がゲームの歴史に与えた影響が大きいことの証明でもある。
プレイしながら気づくことがある。ピクセルアートで描かれた小さなキャラクター、レトロなサウンド、シンプルだが奥深いパズル——それらすべてが、1970年代に誰も想像しなかった未来を一人で切り拓いたエンジニアへの、静かで力強い敬意を表している。
ゲームの世界が好きなら、一度は体験してみてほしい。それは単なる暇つぶしではなく、ゲームの「源流」に触れる体験だ。Googleジェリーローソンゲームは今日もアーカイブに生き続け、あなたのプレイを待っている。